小学生の親の監督責任

2015-04-12

 小学校の校庭でサッカーの練習中であった小学生(11歳)が、ゴールポストに向けて蹴ったボールが校庭外の道路に飛び出し、たまたまバイクで走行中の男性(85歳)がボールを避けようとして転倒する事故に遭い、その後死亡したという事案について、最高裁判所は平成27年4月9日、両親の損害賠償責任を否定する判決を言い渡しました。

 民法は、自己の行為による法律上の責任を認識することができない者(責任無能力者)は賠償責任を負わない(712条、713条)とする代わりに、責任無能力者の監督義務を法律上負っている者(監督義務者)が賠償責任を負い、例外として監督義務者が監督義務を尽くしていたことを証明した場合には免責する旨定めています(714条1項)。

 本事案では、下級審が「両親には、子供が校庭でゴールポストに向けてボールを蹴らないよう指導する義務がありこれを怠った」として免責を認めなかったに対し、最高裁は「両親には、子供が人身に危険が及ばないよう注意して行動するよう日頃から指導監督する義務があるが、そうしたしつけは行われていた」などとして免責を認めたものです。

 一般的に、子供の責任能力は14歳程度から肯定されると言われていますので、それ以下の年齢の子供を持つ親にとっては他人事とはいえない重要な判決といえるでしょう。なお、未成年であっても責任能力がある場合には、両親の監督責任はそもそも問題になりません。また、こうした事態に備えて個人賠償責任保険への加入は不可欠だと思います。

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